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大下智のビジネスコラム

弊社常務・大下智・略歴

(株)リコーの国内マーケティング部門において40年以上のキャリアを持つ。
マネージャー
としては、福井リコー敦賀営業所所長を皮切りに、以後
同社営業部長、兵庫リコー営業本部長、岐阜リコー社長、愛知リコー社長、
リコー販売事業本部副本部長、リコー中部社長などを歴任。そのいずれもを
リコーグループのトップ会社へと牽引し、2004年にはダイヤモンド誌の
「日本の営業40人」に選出される。
また、現在、出身地・福井県若狭町のふるさと大使としても活躍中。
                 著書に自身の体験を綴った『リーダーの覚悟』が2018年3月26日発売。

大下智のビジネスコラム【――素描――】 バックナンバー

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第57回・?「TOKYO2020」からの迷走? 李下に冠を正すな!

2015-09-09
ブエノスアイレスからの中継、「TOKYO2020」で2020年東京オリンピックが
決定した瞬間から早や2年が経ちます。
安倍総理、猪瀬都知事(当時)大田選手、滝川クリステルなどの
歓喜に満ちた顔が思い出されます。
日本の明るい未来を象徴するようにも感じました。

その準備が順調に進んでると思いきや、考えられない、
あり得ないようなことが起きています。
云うまでもなく新国立競技場建設に関わる問題とエンブレムの白紙撤回です。

新国立競技場の問題については「何をか言わんや」です。
「デザインはデザイン、建設は建設」などと考えられないような
言葉には驚きです。あり得ない問題、これ以上論評にも
値しないというのが正直な気持ちです。

一方の、エンブレムの問題に関してですが、私的には最初の報道については
必ずしも盗用、模倣とは思いませんでした。
東京オリンピックならTが使われるのは、ごく自然の成り行きですし、
限られたスペースでイメージするのだから、多少似通ったものを
思いついたとしても仕方ないのではないか、盗用と決め付けるのは可哀想、
むしろ決定する前に問題が起きる可能性があるかどうかを
調査すべきとも素人考えかもしれませんが思ったものです。

ところが、その後がいけません。同じ事務所のスタッフが作ったデザインが
他人のものを写したものだったり、空港内でのエンブレムの使い方の
模倣を認めたり、その他にも次々と盗用、模倣の疑いのデザインが
出て来るとなると、もはや弁明の余地なしです。
「李下に冠を正さず」という諺があります。
「盗用、模倣は断じてありません」と言い切っていますが、
それならば、事務所スタッフの軽率な行動(デザインの写し)や、
自らが認める空港でのエンブレムの使い方の模倣などあってはならないのです。

まったく次元の異なるエピソードです。
2004年に有名大学WのU教授が品川駅のエスカレーターで女子高生の
スカートの中を手鏡で覗き見しようとして現行犯逮捕されるという
事件が起きました。
本人は取り調べで罪を認めていますが、裁判では冤罪だと主張、
結局有罪が確定しましたが、万一冤罪だったらとんでもないことです。
世の中では稀に冤罪が証明されたこともありますから。
ですが、そのU教授、他にも泥酔して痴漢行為で取り押さえられ
「酒に酔っていたので覚えていない」と供述するなどがありますと、
手鏡事件の有罪の信憑性が一気に高まります。

実は手鏡事件の少し前から、私も鞄の中に手鏡を持っていました。
自宅から最寄りの駅まで歩く10分余り、風の強い日が多く髪を整える
必要があったからです。
U教授の事件が放映されている時「俺も手鏡持ってるよ」と話すと、
娘が即座に「ダメだよ。逮捕されるよ」です。
「どうしで俺が逮捕されなきゃならないんだ?」と返すと、なんと
「その顔が何よりの証拠だよ!」ですって!娘がですよ。
以後、手鏡は一切持たないことにしました。

今回、東京都をはじめスポンサー企業などに大変な損害を与えています。
金銭的な損害もさることながら「TOKYO2020」で「素晴らしい国日本」を
アピールできる絶好のチャンスが一転「恥さらし日本」という声さえ
聞こえて来るのが残念でなりません。

夢の祭典「TOKYO2020」まで、早や2年経ってしまいましたが、
まだ5年もあるとも言えます。挽回は十分可能だと信じています。
「やっぱり日本は素晴らしい!」という声がたくさん聞こえて来るようにと
願うばかりです。

第56回・東芝に学ぶ

2015-08-05
東芝といえば日本を代表する企業です。140年という歴史を持つ東芝が
こともあろうに、長年にわたって粉飾決算を行って来た疑いがあるとの
報道が連日にわたりマスコミを賑わせています。

企業は戦う集団でもありますから、ひょっとして今年の流行語にも
なりそうな「チャレンジ」に何ら違和感を覚えることはありません。
戦うからには勝利を目指すのは当然です。
ですが、スポーツにもルールがあるようにビジネスにもルールがあり、
ルール違反が及ぼす影響はスポーツとは違い実社会が対象となるだけに、
その影響は計り知れないほど大きなものとなる可能性があります。

三代の社長にわたって不適切会計が続いていたということは、三人の
社長それぞれがどれほどの経営手腕を発揮されたとは云っても、
今回の責任の重さははるかに大きく決して免れるものではありません。

今回の事件を解明しようなどと大それた思いはありませんが、
ビジネスコラムを綴って55回目の今回、改めて他山の石になるのでは?と
思えるコラムを抜粋してみました。

先ず第1回のテーマ“考え方こそが人生を変える”の中で京セラの
創業者でもあり、JALの救世主と言っても過言ではない稲盛和夫氏の
教えを紹介しています。
以下が氏の唱える「人生の方程式」です。
人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
あるいは
成功=人格・理念×努力×能力
個人にあっては「人格」、法人においては「理念」と解釈し、
その「理念」を貫き通すのは経営トップの「人格」と考えると
分かりやすいのではないかと思います。

私自身が貫いて来た考え方の軸の一つに、「自分に嘘をつくな!」が
あります。自分にと敢えて付け加えるのは自分に嘘をついたら自分で
なくなるからです。
自分の真の基準は「それは正義か?」であり「大義があるか?」です。
結果、自分に不利益をもたらしたことは過去幾度もありますが、
そんなことは端から承知のうえでありまして、傍から見れば馬鹿だなあと
思われようと、これからもこれまで同様この考え方は貫いて行きます。

第7回のテーマ“電信柱が高いのも郵便ポストが赤いのもみんな社長の責任”では、
社長は「人」「モノ」「金」「情報」等々の経営資源全てを掌握し、
「人」を含む経営資源を自分に代わって駆使し最大化する経営幹部を
任命しますからその責任があると記しています。

第18回のテーマ“「殿ご乱心を!」で救われた裸の王様”では、
経営幹部の人選は非常に重要だが、ややもするとイエスマンばかりを
側近に据える可能性がある。冷静且つ客観的なモノの見方、考え方ができ、
経営トップに対しても、ここぞという時には諫言をも辞さない腹の
据わった側近が、結局はトップを守り、会社を守るきっかけを
作ってくれるとの体験を発信しました。

今回、社外取締役、監査役(監査法人)がその機能を果たさなかったと
いうことですが、会社側、経営側にも問題があったのではないかと思います。

コラムの最後に第29回“企業を成長させる「三現主義」と「スピード」を考える”
を記します。
社長はじめ経営幹部が「現場」「現物」「現実」を自ら把握していたら
180度違った判断になっていた筈です。
結果だけを机上論で追求すれば、簡単に机上で数字は創られます。
結果の良し悪しだけで、部下の能力を測るのなら、部下は面従腹背になります。

今回、コラムのテーマを“東芝に学ぶ”とすることに若干の躊躇がありましたが、
考え方の軸の代表ともいうべき私の座右の銘「我が行いにせずば甲斐なし」に
従い発信することにしました。

第55回・カマスの実験

2015-07-08
ご存知の方もいらっしゃると思います。表題の「カマスの実験」というのは、
ある心理学者の行った、魚のカマスを使っての実験です。
実験の手順は以下の通りです。

1.水槽の真ん中を透明なガラスで仕切る
2.片一方に空腹状態のカマスを数匹放つ
3.もう一方にカマスの餌になる小魚を放つ

と至ってシンプルなものですが、どういう現象が起きるのか?が
興味深いところです。
カマスは待ってましたとばかりに小魚めがけてまっしぐらですが、
当然ながら勢いよくガラス板にぶつかります。
次から次へとぶつかり、自らの体を傷つけ、やがてその痛さに懲りて
小魚を食べに行かなくなります。
続いての実験では、そのガラス板を外しても小魚を食べに行こうとせず、
放っておくと餓死するというのです。

これは40年以上も前、初めて営業所長という立場でのことで、
自分なりにマネジメントの勉強の過程でこれを知り、以来今日まで
何度か先入観を持ち固定観念を持つことが如何に危険なことかの
説明に引用して来ました。

この実験の最後では、何も知らない別のカマスを放ちます。
するとそのカマスは躊躇することなくなく小魚を食べに行きます。
この様子を目の当たりにして傷ついたカマスが次々と食べに行くというのです。
ビジネスの世界にもしばしば同様のことが見られます。
大企業では、金融機関の多くに見られるように2,3年という短期間での
異動には別の意味あいもありますが、多くの場合、組織の活性化を目的とした
人事異動はごく当たり前に行われています。
特に上級職、中級職を対象としての異動の最も大きな狙いは、
新しい任地での改革、改善です。まったく違った視点、角度からの
捉え方を活かしての変革が求められているのです。
出先がない、部署も少ない中小零細企業においては、何らかの手段を講じて
これに見合うことを意識し、改革、改善の工夫をする必要があります。

極端な比喩ですが、淀んだ水はやがて腐ります。
淀んだ組織を活性化させなければ勝ち続ける組織にはなり得ません。
そう云った状態を脱するには二つの方法があります。
一つは優秀で活きの良いまったく新しいカマス(人財)を入れることです。
二つめは自らが変化を求めるカマス(改革者)になるということですが
これがなかなか至難の業です。
何故なら環境の変化に気づかず変革の必要性すら感じてない場合が多いのです。

そもそも主題のカマスの実験を思い出すきっかけは、何気ない
お客様とのやりとりです。
このコラムを申し込んでくださる方が、申込書のメールアドレス欄に
スマホのアドレスを書かれたのを見て、「パソコンのメールアドレスでないと
駄目なのではないかなあ?」と言ったところ
「いや、大丈夫だと思いますよ!」と自信たっぷりの返答でした。
おっしゃる通り、帰社して直ちに事務局に事情を話しますと、
私のスマホを手に取るやいなや、何と5分も経たずに設定完了です。
足かけ5年経過のビジネスコラムですが、言うまでもなく毎回執筆し、
事務局に送信する立場にいる私、何の疑いもなく、送信先は
パソコンのメールアドレスと思い込んでいたのです。

思い込み激しい年老いたカマスが、当たり前のように使い込んでいる
若いカマスに出会い、40年前のカマスの実験を思い出したという
ビジネスコラム始まって以来の真に情けないお話ではありました。

第54回・次の課題は何か?それを克服するためのネクストアクションは?

2015-06-10
ちょうど一週間前になります。関与するIT系企業の営業会議に参加し、
発言した言葉の一部です。
(因みに参加メンバーは営業部門総勢45名のうち幹部8名に加えて社長と私)
「3.4年前のこの営業会議のビデオテープがあったらと思うととても残念です。
当時と比べると会議の内容に格段の進化が見られます」
途中、社長がにこやかに口を挟まれました。
「そうですね。私が一人怒りまくっていましたねえ」です。

短期間に相当数の人間がこれほどまでに変われるか?と
本当に驚きの一語に尽きます。
以下の表現はその席上では使いませんでしたが、この変わりようを説明するには、
昨年来、強い影響を受けた「七つの習慣(スティーブン・R・コヴィー著)」を
ツールとして用いるのが最適と考えました。
500頁に届こうかという大作をもう一回読み直し、その後、更に七つの習慣の
研修にオブザーバーとして参加するという熱の入れようは半端ではなく、
セミナー、社内研修などにも部分的に引用することがあります。

話を営業会議に戻します。
各部署共に第一の習慣の主体性が発揮できるようになり、第二の習慣の目的が
非常に明確になっています。
またそれを達成するために第三の習慣である優先事項、当社の場合、
KGIを達成すべく、部署、チーム、個人ごとにKPIに拘った営業活動が
愚直に実践されるようになって来ているのです。
「七つの習慣」ではこの第一から第三までを「依存」状態から「自立」へと
自分自身を改善へと導く「私的成功」と教えます。
七つの習慣の研修を共に受講した各部署の責任者
(支店長二人とマネージャー六人)一人ひとりに、七つの習慣で学んだことを
意識して実践しているのかどうかを改めて尋ねてみたいと思っています。
実は全員の発表、発言の中には一言も、その研修で学んだキーワードが
出て来てないのです。

「私的成功」の次は、「自立」から「相互依存」に向かう「公的成功」の
ための第四の習慣、WINWINを考え、第五の習慣、相手を理解し、理解される。
続いて第六の習慣である相乗効果を発揮する、というステップを
当社の営業に当てはめた時に、具体的な営業活動がどのようなものになるのかを
問うてみようとわくわくしているのです。

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」とは、
名将野村元監督がよく口にされていましたが、うまくいった時にどうして
良い結果が出たのかが論理的に説明できないと勝ち続けることはできません。
また不振に陥ったときにもその原因がどこにあるのかが同様に説明できないと
不振から抜け出ることは難しいです。

プロセスのどの部分が良かったのか、あるいは何処が悪かったのかに
気づくことが次の行動に活かされます。
結果を生むであろうプロセスの仮説立案と実践、その後の検証、
この行動のPDCAに七つの習慣でいう「主体性を発揮する」から
「相乗効果を発揮する」といった行動規範を絡めて行くことが
連続的な成長を約束すると確信するのです。

「いくらやっても課題というのは尽きることはありません。
(次の課題は何か?)と(それを克服するためのネクストアクションは?)、
永続的に成長して行くにはこの二つのキーワードは外せないと思います」で
この営業会議を締めくくりました。

P.S
今回、このコラムでは「七つの習慣」を引用し、営業活動を効果的に進め、
良い結果を求めるにはどうしたら良いのかを記していますが、
実はこの「七つの習慣」はビジネスに止まらず、より良い人生を送るための
バイブルとしても大いに役立つものです。

第53回・100年企業を目指して

2015-05-13
一昨年、お蔭さまで弊社は創業70周年を迎え、昨年、手狭で且つ老朽化した
社屋を現在の地(二川)に、いつでもお客様に来て頂けるような
ライブオフィスとして構えました。
ご承知の通り、私共の仕事はOA、IT関連を中心とした
オフイス周りのハード、ソフト、メンテナンスでお役立ちをする仕事を
生業としております。

ビジネスのスタイルはと申しますと、少なくとも現在の
形態(事務機械の販売開始)になってからは訪問販売が主体で、
インターネットの普及により、必然的にWEBビジネスのウエイトが
高まって来ました。
同時にWEBと訪販を絡めたビジネスも意識的に高めて来ています。
これらはお客様のニーズの多様化にお応えするためです。
また、ライブオフィス活用の目玉として、関心が高くトレンドに沿った
セミナーなどを随時催し、ご来社頂けるよう工夫もしております。

さて、弊社では毎年四月の第二土曜日、全社総会と称し、
営業方針発表会を実施しておりますが、今回初めて「100年企業を目指す」と
公言しました。
幹部の一人から「100年企業」という言葉が出たのがきっかけです。
冒頭に申し上げた通り、一昨年に70周年ですから、「100周年」という
言葉に何ら違和感はない訳でありまして、むしろ「100年企業を目指そう!」
という機運を高めるのに絶好の好機と捉えたのです。

100周年を迎えるということは100年間お客様に選ばれ
続けなければ成し得ないことです。
100年という長い間には、当然のことながら人が代わって行きます。
因みに弊社の現代表は三代目です。
100周年を迎えるには四代目、あるいは五代目になって行きます。
言うまでもなく支える社員も同様に代わって行くのです。
企業30年説と言われて久しいですが、近年の企業を取り巻く環境の
変化は激しく凄まじいスピードです。
この変化に対応しながら、お客様に選ばれ続けねばならないのです。

既報でも記しましたが、私はリコーグループで販売会社2社と統括会社1社の
社長を計13年間任され、いずれの会社も好業績で推移し高い評価を
得たようですが、私的には悔いの残る手痛い失敗も経験しています。

それは社長を任された1社目、その前年は債務超過という状態だったのを
初年度で解消し黒字化、以後も毎年黒字で、高額所得法人にもという
業績だったのが、6年半後、次期社長にバトンタッチした翌年から
赤字に転落です。
2年くらいで社長が交代しても連続赤字、債務超過にまで陥り、
また社長交代、結局黒字になるまで6年かかったのです。

6年の間に何があったのか?どんな大きな変化があったのか?大きな変化と
して考えられることは、社長が交代したことくらいしかないのです。
言い換えれば、債務超過から黒字化、黒字体質化と進めるも、
それを維持する人の育成がまるでなってなかったということに
尽きるのではないかと思うのです。

このことが今も脳裏に焼きつき、弊社の最大の課題は人財教育であり、
諸般の事情を鑑みるとき、かなりのスピードを上げて取り組まねば
ならないとの不安がよぎるのです。
社員を木に、会社を森に例えるならば、根っこが深く広く張りつめ、
更に揺るぎない幹を持ち豊かな枝葉が茂っている樹木で覆われている
森を作って行く必要があるのです。

因みに100年企業は全国で大中小、零細含めて26000社
(2013.帝国データバンク調べ)存在します。
うち年商10億円以上となると約5000社に止まり、全体の僅か
19%という希少価値になるのです。
愛知県では1349社で同じ比率であれば256社という社数になります。

あと28年続けば「100年企業」の仲間入りとなり、その暁には当然
その絶対数は増えているとは思いますが、100年の重みは即ち信用の
積み重ねということに変わりはないですから、何としても最大の課題である
人財育成に取り組み「100周年」を迎えねばならないと思うのです。

第52回・三分の二の人生論Ver3”選ぶのはあなた!”

2015-04-08
当コラムの第17回で?三分の二の人生論Ver2を発信し、地方紙にVer1が
掲載されたのが1998年ですから、この考え方を公にしてから既に
17年が経過しています。
Ver1は一日24時間を3分割、睡眠時間(三分の一)を除く時間を
活動時間(三分の二)として捉え、Ver2は一年365日のうち休日(三分の一)を
除く日を稼働日(三分の二)と捉えて、この活動時間、稼働日を充実させることが、
ビジネスマン人生、ひいては人生そのものを豊かで充実したものに
するのだと言っています。

さて、今回のVer3ですが、一日24時間、一年365日というスパンから、
一気に人の一生における就労年数(ほぼ三分の二を占める)について
考えるというものです。

18歳あるいは22歳でビジネスマンとなり、今や60歳から65歳定年が
世の流れになっておりますが、団塊の世代の現役引退と歯止めの
かからない少子化により、年金の積み立て人口と年金受給人口とのギャップが
広がるばかりで、年金の満額支給開始年齢は遠のくばかりです。
世界一の長寿国である我が国では健康年齢も72歳に達したと云いますから、
今後はその辺りまでの就労はごく当たり前になってきます。

Ver1、Ver2では人生の多くの時間を占める就労時間、就労日数を有意義な
ものにするには、そのための準備、勉強、自己啓発、人脈創り等々に
プライベートな時間までをも活用しなければならない。
人からは決して注目も賞賛もされず自分だけが知っている地道な努力が
やがて大輪の花を咲かせることになる。だからと云って会社にいる時間、
拘束されている時間は仕方ないけれども、自分の大切なプライベートな時間まで
干渉されたくはない。何をしようととやかく言われる筋合いはないという
考え方に対し、それは駄目ですよと主張して来ました。

Ver3ではこれまでのそのような考え方を大きく変えています。
これまでの?でなければならないから
”?を選択する、しないはあなたの自由です!”というものです。

人の一生というのは己の選択の連続だと思っています。
どこの誰の子として生まれるのかは選択できませんが、ものごころが
付いてからのほとんどは選択できます。
ビジネスマンとなり、どういう人間を目指すのか、そのために今、
何をなすべきなのか?そのための努力、苦労をするのかしないのか?
それらはすべて自身の選択です。
最近読んだ本「嫌われる勇気」でのアドラーの言葉
「人生は線ではなく、実は点がつながっているもの」が非常に印象的です。
「点」の一つひとつが完結していると言っています。
旅の目的は目指すところに行くことですが、一歩家をでた瞬間に旅が始まり、
目的地に着くまでの道中もまた旅なのです。
プロセスの一つひとつが完結しているという所以です。

自分自身については、これまでどんな考え方で仕事をしてきたのか?
今後も続けるのか?と問われれば貢献感があったから、貢献感を
強く感じたいから現役並み、あるいはそれ以上の準備、
勉強をして来ました。
その考え方は今後も変えることはありません。
ただしその評価は他人がするもの、評価するのは他人であるということも
肝に銘じているつもりです。

第51回・俵算って何?

2015-03-11
「俵算って知っている人挙手して下さい」先日、弊社の
営業マンのうち16名にこんな問いかけをしました。更にその中で
「その計算式を示し計算方法を説明できる人挙手して下さい」との投げかけです。
結果は知っている人が6名で、計算式を示し説明できる人はいませんでした。
1.2.3?10の和は55であることは誰でも知っています。
ですが、1.2.3?12の和は?と問えば55に11と12を足して
78と答える人が圧倒的に多いと思います。
では13?24の和は?25?36の和はと問い続ければ計算式がなければ大変です。
(1?12)(13?24)(25?36)・・・と12の倍数を記したのは、
便宜上俵を仮に一か月に1個づつ一年間、二年間、三年間・・・と
積み上げていった時にどれだけ単年度で、また累計では
どれだけの俵が積み上がるのかを考えるためです。

俵算というのは俵を積み上げて行き、何段か積みあげた時の俵の数を
計算するもので、三角形を逆さまにイメージして積み上げます。
つまり一段目は1個、二段目は2個、三段目は3個というふうに
積み上げて行きます。
ここでは前述の通り、一ヶ月、一年を単位として考えて行きます。
従いまして一年目では十二段目に12個、二年目では二十四段目に
24個、三年目では三十六段目に36個が積み上がり、
四年目以降も48個、60個・・と続く三角形が出来上がります。

俵の数を計算する時はこの逆三角形をひっくり返します。
この状態では一番上に俵が1個、上から数えて十二段目に12個、 二十四段目に24個、三十六段目に36個俵が並び、以下48個、60個・・と
並んでいます。

さていよいよ俵算の計算ですが年数をXとします。
{12×(X?1)+1+12X}×12÷2
=(12X?12+1+12X)×6
=(24X―11)×6
=144X?66

この144X?66という式に当てはめて計算しますと
一年目ではX=1ですから144―66=78
  つまり俵の数は78個となり
二年目では288?66=222
三年目では432?66=366
因みに十年目ではX=10ですから
1440?66=1374
と簡単に計算出来るのです。

各年度毎の計算式は上述の通りですが、参考までに一年目からX年までの
累計の計算式は
(12X+1)×12X÷2で計算できます。
10年間での俵の数をこの計算式に当てはめますと
7260個になります。

今回のコラムのテーマを何故「俵算」としたのかは以下の理由です。
ビジネスにはさまざまな業態があり、ビジネスが発生した時点で売り上げ、
粗利益が発生し完結するビジネスとビジネスがスタートし、以降も
ビジネスが継続し、毎月、毎年、あるいは不定期に利益をもたらす
ストックビジネスがあります。

身近な例を大下家で示します。
大下家では日本経済新聞(朝刊、夕刊)と朝日新聞(朝刊)をそれぞれ
別の新聞店から購読しています。
日経の支払いに限って申し上げれば一ヶ月4509円です。
これまでA新聞店に十五年間お世話になっておりますから
お支払いした金額は単純に4,509×180ヶ月=811,620円ですが、
仮にA新聞店が毎月大下家のような優良顧客?を毎月十五年間、
欲を出さずに一ヶ月にたった1軒だけ増やす計画を立て、
地道に実践して行ったと仮定しますと十五年目の一年間だけでの
売上金額(俵の数2094×単価4509)は
(144×15年?66)×4509円=9,441,846円にものぼり
十五年間の売上総計額は
(12×15年+1)×12×15年÷2×4509円=73,451,610円という
膨大な金額に膨れ上がるのです。

少々くどくなりましたが、ストックビジネスにおいては、
顧客を増やすこと(創客)、顧客毎の単価を上げること(深堀)、
顧客を失わない事(離脱客防止)が如何に重要であるかが強く認識されます。
そのためにもCS(顧客満足)、CD(顧客感動)に全社あげて
取り組んで行く必要があります。

また違った観点からは、常にビジネス領域(トレンド、成熟度など)を注視し、
経営の方向の検証と修正により飛躍的に伸長する機会を
模索して行く必要があるのです。

第50回・主体的な強い意志とその実践が「自らの人生を変える!」

2015-02-12
インフルエンザが猛威を振るっています。
私の関わるIT企業(社員90名)でも約一割の社員が感染、
その中には半年間にわたる厳しい自己啓発に取り組み中のK君も
含まれていました。
しかもその彼には二週間後(1月31日)に、7級職(課長、マネージャークラス)
への昇級、昇格試験が控えていたのです。

昨年11月10日からの管理者能力養成研修を機に、彼の大変身を期待しつつ、
私なりに励まし、具体的なアドバイスも続けて来ただけに、
このタイミングの悪い感染は我がごとのようにショッキングでありました。
どうしたものかと考えた末の結論は、自宅に隔離された彼に対し、
思い切り優しい気持ちで、鬼のような言葉をかけて接するしかないと
言葉を発しました。

「いいか!インフルエンザにかかったことも実力のうちだ!
38度39度の熱がどれだけ辛く、無気力になるかはよく知っている。
俺も昨年経験しているからだ。11月13日から1日も休まず
自己啓発を続けて来たことを無駄にしてはいけない。
試験日までの自己啓発は少しは減らしてでも毎日続けろ!
同時に毎日試験勉強は続けること、特にeラーニングは熱があっても
比較的耐えられる筈だ。また論文のテーマは支店長という職位からは
“業績達成と人財育成”と仮定して書いても大きく異なるタイトルが
出る可能性は少ない」
これに対し、絞り出すような声で「ありがとうございます。やります」が
返ってきました。

試験の終わった直後、彼から電話がかかって来ました。
「今、終わったところです。私としては半分できたかどうかというとこですが、
何かホッとした気持ちです」と報告してくれました。

筆記試験は、問題解決、一般常識にeラーニングを絡めたもので、
かなり難易度が高かったようです。
因みに昨年の受験者の平均点は50点くらいで今年もそれは変わらないようです。
論文でかなり挽回している(実は先日、7級受験者5名、5級受験者12名の
採点をしたところ)のでよほど筆記試験が悪くない限り大丈夫だとも
思っています。彼の昨年の論文の内容からは格段の進歩です。
問題解決の出題、採点は外部機関に委託しているので、最終結果が出るのは
半月後の16日の予定です。

もともとK君、個人の業績はトップクラスながらも、支店全体の業績を
自分の業績でカバーすることが多く、部下育成には大きな課題を抱えていました。
昨年、5月、同社の方針発表会で昇級昇格試験に関しこんな話をしました。

「合格した人は次のステージをめざし頑張って下さい」
「惜しくも合格がかなわなかった人は、以下の二者択一で選択して下さい」

? あきらめる
? 次回必ず合格するように努力をする

人生には選択の機会が何度もあります。
「有意義で充実した人生を選ぶか?」
「楽ができる人生を選ぶか?」

大半の人は有意義で充実した人生を選びますが、そのために努力を惜しまずに
頑張るという自らの強い意思で試練に立ち向かう行動を起こす人は稀です。

「人が成長するときは自らが成長したいと思ったとき」これが私の持論の
一つですがK君が、昨年の昇級、昇格試験に失敗した時、
「次回、必ず合格するように努力する」を選択したのです。
3ヶ月前、会社が半年間の研修の機会を与え、本人もその期待に応え、
自己啓発を一日も欠かかさず続けています。

彼の姿に部下が感化され、またK君自身のマネジメントにも変化が現れ、
業績も安定したものになりつつあります。
まさに彼の主体的な強い意思で「充実した有意義で充実した人生」を
歩み始めたと言って良いでしょう。

第49回・トップダウンとボトムアップ

2015-01-14
新年明けましておめでとうございます。
月に一回のこのビジネスコラムを始めてから、
早いものでもう5年目に入りました。
今年も、自らが見聞きしたこと、体験したことを絡めながらの
スタイルを崩さずに当コラムを続けて参りますので
お付き合い下さいますようお願い致します。

前回のコラムでも触れましたがA社時代の二年目から、仕事始めの初日は、
全社員が一堂(今池にあった厚生年金会館)に会し朝から夕方まで
KAIZEN事例をシャワーのように浴びました。

七名でのセンター会議(経営会議)で決定したものの、
当然のことながら賛成意見ばかりではありませんでした。
理由はと言いますと「何も仕事始めの初っ端から始めなくても?」とか
「参加者は正月気分(年末年始休暇)どころではありません。可哀想ですよ」と
いった意見が多くありましたが、発案者でもある私の
「サッカーの天皇杯元日決戦を観たことあるでしょ?
出場チーム、出場選手は嫌がっていますか?誇りに思っている筈ですよ」と
いう言葉で最終的には全会一致で決しました。

トップダウンの事例を付け加えます。これもA社での事例です。
A社社長就任の翌年、前年までの巨額の赤字から一転、何としても
黒字化を果たす、それが出来れば一気に黒字体質へと変革できる。
そのためには管理職の意識改革が不可欠との強い想いから、
課長代理以上に対する役職手当の一時カットを行いました。
但し3月期決算にて黒字化の暁にはカット分の倍返しという
条件付きです。因みに当時課長代理の手当は4万円でした。
私の手当ては10万円だったと思います。その6ヶ月分ですから
それぞれ24万円、60万円、これが期末賞与のような形で返って来るというもので、
メーカー直系の特に東京、大阪に次ぐ販売会社としては
少々荒っぽい政策だけに、当時の管理本部長が猛反対するのもうなづけます。
本部長の「黒字にするのが当たり前の仕事!仕事を賭け事のようにしないで下さい」
に対し「それじゃあ今までどうしてできなかったのですか?管理職全員が
痛みを感ずることで経営参画を促すのです」で納得を得て、
翌期には一気に高額所得法人入りを果たし、このことが以降も
長く続く好業積のきっかけになったと今も信じています。

ボトムアップがダメで、トップダウンが絶対だとも言うつもりは毛頭ありません。

ただ長きにわたる経営者の立場からは、経営的観点からの意思決定は
トップダウンでなければならないと思っています。
もちろんその時々の経営環境を鑑み、社員の意見を無視するどころか、
むしろ意見には耳を傾けることが前提の判断です。
やるべきかやらざるべきかの意思決定は経営視点で決しなければ絶対ダメです。
ボトムアップでは時としてやりたい、やりたくないの感情論が出やすく、
正しい判断を誤らせる危険性を孕んでいるからです。

もっともこれまで一度も自分一人の判断で意思決定をしたことはありませんが。
仮にトップ一人の判断での意思決定であったとしても、全社員が総意として
受け止め、行動して行く。それが本当に強い会社なんだと
信じてやって来ましたし、これからもこの考え方は変わりません。

追記
先日、リコージャパンのT部長(当時課長代理)に役職手当カットのことを話すと
「よく憶えています。でも倍返ししてくれましたよね」と言っていました。

第48回 停滞は後退

2014-12-10
遂に円安が120円を突破しました。
輸出企業の多くはこの大幅な円安の恩恵を受けています。
その代表格というに相応しいトヨタの15年3月期の
決算予測は純利益2兆円です。
世界一の自動車メーカーですから大幅な円安の恩恵
(1350億円の予測も更に上振れか?)は半端ではありません。

ですがこの為替の影響を差っ引いたとしても、とてつもない
大きな利益が出ているのです。
ご承知の通り、もはや国際語ともなったKAIZENの効果による
コストダウンが大きく寄与しているのも決して
見逃すことのできない事実であります。
トヨタは乾いたぞうきんをまだ絞るとよく言われます。
終わりのないKAIZEN活動を絶え間なく続けているのです。

現役時代、当時リコーの社長桜井が、何とそのオールトヨタの
KAIZEN大会にての講演を依頼され、そのお供として
参加させてもらったことがあります。
トヨタにならい日本の製造業でもKAIZENを進めている企業は非常に多いです。
私が40年余り在籍したリコーでもごたぶんに漏れず、特に製造部門においての
KAIZENNにはかなりの歴史があります。

2003年販売事業副本部長の時、初めて国内販売部門も
参加することになりました。
その直近、つまり愛知リコー時代でのことです。毎年一月の初出勤の日に、
名古屋の厚生年金会館に全社員が集まり、「あけましておめでとうございます」の
ご挨拶に続いて「愛知リコーKAIZEN大会」を実施していました。
まさに初出勤の初日は全社員が一堂に会し、朝から晩までKAIZENという
シャワーを浴びていた時間だったとも言い換えることができます。

表敬訪問の折、何社かのお客様にこのことを話しますと感心されたご様子で、
一様に「販売会社でね?」という言葉が返ってきたのが思い出されます。
大赤字会社がわずか1年でV字回復を果たし、私が3年半務めたあとも
嬉しいことに後任社長がこれを続けてくれました。

後任へのバトンタッチの翌年、それまでリコーグループの製造会社を対象にしていた
優秀経営賞リコーアワードが販売会社を含む全世界250社に拡大されました。
愛知リコーがノミネートされましたが、惜しくもヨーロッパ3ヶ国を
エリア領域とする販売会社に栄冠が輝きましたが、
愛知リコーがこれに続いたと聞いたことが記憶に新しいです。
その直後、愛知リコーが国内販売会社のトップとして別途表彰されました。

様々な取り組みが奏功したことは言うまでもありませんが、仕事始めの初日、
全社員参加の「KAIZEN大会」がこの受賞と無縁だった訳がないと
今も確信しているのです。

業績に目立って陰りが見えない限り、人には変化を嫌う傾向があります。
どうして、余計なことをやるのか?今やっている仕事の何処が悪いのか?
何も問題はないじゃないか?などと変えることを嫌うのです。

私たちを取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。高齢化、少子化による
労働力不足、インターネット普及による瞬時の情報伝達のスピード、
業種間の垣根を越えた新規競合会社、競合商品の参入等々脅威を
数え上げればきりがありません。

何も変えないは停滞を意味し、停滞は後退、衰退へとつながって行くのです。

二か月前からスタートした、弊社の全部門を超えてのSLリーダー研修の真の狙いは、
リーダー一人ひとりが、個人として、またチームのリーダーとして
仕事のやり方を見つめ直し、常に考える習慣を身につけ、
終わりなきKAIZENへとつなげようというものです。
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