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大下智のビジネスコラム

弊社常務・大下智・略歴

(株)リコーの国内マーケティング部門において40年以上のキャリアを持つ。
マネージャー
としては、福井リコー敦賀営業所所長を皮切りに、以後
同社営業部長、兵庫リコー営業本部長、岐阜リコー社長、愛知リコー社長、
リコー販売事業本部副本部長、リコー中部社長などを歴任。そのいずれもを
リコーグループのトップ会社へと牽引し、2004年にはダイヤモンド誌の
「日本の営業40人」に選出される。
また、現在、出身地・福井県若狭町のふるさと大使としても活躍中。
                 著書に自身の体験を綴った『リーダーの覚悟』が2018年3月26日発売。

大下智のビジネスコラム【――素描――】 バックナンバー

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第4回 会社や組織は何のためにあるのか

2011-04-13
先の東北地方太平洋沖地震から一ヶ月が経過致しましたが、
あらためて被災された皆々様に、心よりお見舞いを申し上げると共に、
一日も早い復興をお祈り申し上げます。
 
注目の東京都知事選が終わりました。
結果は、ご承知の通り、四選を目指した石原氏が、
前宮崎県知事の東国原氏と居酒屋チェーン創業者の渡邉美樹氏を抑え、
夜八時の開票即票放送が始まった瞬間に当確を決めるという圧勝でありました。
大震災直後の選挙戦だっただけに、三期実績の安定感と強いリーダーシップを
有権者が望んだ結果だと思います。
 
個人的には、政治家としての経験はありませんが、
後出しじゃんけんが圧倒的に有利なデータがある中で、
それは有権者に対して大変失礼だとの信念で早くから立候補表明していた
ワタミグループの元会長、渡邉美樹氏に密かにエールを送っておりました。
 
実は、雑誌、テレビなどのメディアを通じての知識しかなかった私が、
数カ月前、その渡邉氏の講演を聴く機会に恵まれまして、
氏の生き方、考え方、経営姿勢などに深く共鳴し感動したのです。
多くの国民が政治不信に陥っている昨今、
政治家としては素人ではありますけれども、私利私欲を捨て、
東京都知事としてのあるべき姿を追い求め続けられるに違いない、
本来求められる政治家像を創り上げてくれるに違いないとさえ期待をしていたのです。
 
創業1984年、社歴が僅かに27年に過ぎない居酒屋チェーンワタミを核とする
ワタミグループ(他に、介護、農業、環境事業)が急成長しておりますが、
その急成長のカギは、創業者・渡邉美樹氏の
近年稀にみる卓越した経営手腕にあると言ってしまえばそれまでですが、
見逃せないのは、ユニークでもあり大変分かりやすい経営理念です。
 
ワタミグループの経営理念体系より抜粋してみると~
 
・ワタミグループスローガン
  「地球上で一番たくさんの“ありがとう”を集めるグループになろう」
・私たちの目指すもの
  「会社の繁栄、社員の幸福、関連会社・取引業者の繁栄、新しき文化の創造、
   人類社会の発展、人類幸福への貢献」
・グループ社員の仕事のしかたに対する合言葉
  「明るくのびのびと仕事をしよう」
 
以下、グループ社員の仕事に対する心構え、グループ社員としての行動基準と続きます。
 
世の中に、この経営理念というものを持っている企業がどれくらいあるでしょうか?
 
会社の売上規模と理念のあるなしを分類しますと
 
 売上 ~2.5億円=理念がある 47%
     ~10億円=  〃    57%
     ~30億円=  〃    70%
     30億円~=  〃    76%
 
売上高と理念のある比率は正比例にあります。
利益と理念の関係も同じで、つまり、理念と業績は正比例すると言えるようです。
 
   因みに、かつて世間をお騒がせした旧ライブドアには
明確な経営理念らしきものは見当たりません。
事業は金もうけのためと言い放ったホリエモンを引き合いに出すまでもなく、
共鳴、共感できる経営理念、ステークホルダーに支持される経営理念が
如何に重要であるかが理解できます。
 
実は、最近あらためて目を通したランチェスター戦略のある解説書の中で、
理念の重要性について
「今、世の中で勝ち組と称される企業は、
しっかりとしたミッションやビジョンを掲げ、それが社内外に浸透している」
とありました。
経営理念は長期的、普遍的なものではありますが、
世の中の環境の変化、価値観の変化などで、稀には形骸化しているものもあります。
いずれにせよ、社員が理解し、共鳴するものでなければなりません。
 
景気回復が大手企業を中心に確かなものになり、続いて私たち中小企業においても、
いよいよ回復に向かって走り出して行くかという矢先、
1000年に一度という想像すら出来ないような
東北地方太平洋沖地震による大惨事に見舞われました。
当地域にありましても、多かれ少なかれの影響は免れず、弊社もそうですが、
一層の経営改革、経営改善を急がねばならない企業も
少なくないのではないでしょうか?
そのスタートにあたって、一番先に再確認、再認識すると同時に
社内外に浸透させなければならないのが、経営理念であります。 
 

第3回 本質を見きわめるWHATの考え方

2011-03-09
私は現役時代、最も尊敬する浜田広氏(元リコー社長、会長、元経団連副会長)
に薫陶を受けました。といっても残念ながら直属の上司ではありませんでした。
私が岐阜リコー社長を務めていた頃、浜田さんはリコー社長で全国販社社長会など、
積極的に現場に出向かれる方でしたので、直接お話しをお聞きしたり、遠慮も顧みず
教えを乞う機会にかなり恵まれたと思っております。
まだまだとても足元にも及ばないものの、物の考え方に関しての影響は非常に
大きかったと思います。
 
浜田さんは言葉を非常に大事にされる方で、役員の多くは浜田さんの前で話をするのに
相当気を使っていたようです。
普段の会話の中でさえ、
「ああ疲れた」なんて言葉を発したら叱られます。
「疲れた」と言うから疲れるそうで、自身「疲れた」を口に出さなくなって四十年くらい
経つけれども、疲れた記憶がないとさえ言われます。
 
「忙しい」も禁句としておられましたが、「忙しい」は、
「今忙しいから話しかけないで」とか、
「電話かけて来ないで」というように、相手を拒絶する言葉だと言われるのです。
 
「暑い」「寒い」に至っては
「ちっぽけな人間風情が、大自然を拒否してどうなるの?」
と言われるのです。
真夏に同行させて頂いた折、
「浜田さん、今日のような大変に暖かい日はどのように表現すれば良いのでしょうか?」
と訊いたものです。浜田さんは、少し間をおいて
「う?ん、そうだねえ、今日はなかなかのもんだねえ、はどうだい?」
とおっしゃいました。
 
浜田さんから教わった名言、至言は数えきれませんが、
それらを総括する考え方に、「WHAT」の考え方があります。
 
決して「HOW」を否定するものではないけれども、
先ず「WHAT」、常に「何」から入って考える習慣を身に付けることが大切で、
5W1Hというのがあるけれども、重要度の順序は2W、1H、3Wではないか?
「WHY」というのは「What is the reason why・・・?」だから
「WHAT」であって、
その次が「HOW」
その後に「WHEN」「WHERE」「WHO」が来る。
これら3つは方法論のレベルに過ぎないというのが、
浜田さんの「WHAT理論」です。
 
他にも、若い頃から仕事というのは「納得」しなければ、
「やらなくても良い」と言っておられたそうです。
また上司と部下の関係については、
「上司とは部下にお役立ちをする人」も信念の一つでした。
 
このことに関して私自身の考え方が正しいかどうか訊ねたことがあります。
「上司は部下を引き上げる、部下は上司を押し上げる」
はどうでしょうか?です。
世間には上司が部下を踏み台にし、部下は上司の足を引っ張る
というようなことが無きにしも非ずだからです。
恐れ多くも言葉を非常に大切にされる方です。
少なからずの不安がありましたが、その浜田さん、にっこり笑って
「うん、それ、なかなか良いじゃないか」です。
ちょっと褒められたようで凄く嬉しく思ったものです。
 
仕事のみならず、プライベートにおいてもしかりですが、
たえず問題意識を持ち、「人生とは何か」「仕事とは何か」「家庭とは何か」
というふうに考えて行きますと本質を掴むことができ、正しい判断、正しい行動へ
とつながって行くように思えるのです。 

第2回 人の潜在能力の顕在化率は20%に過ぎない

2011-02-09
昨年暮れの第90回全国高校ラグビーフットボール大会の応援で
花園へ行って来ました。
我が母校である福井県立若狭高校が8回目の出場を果たし、
しかも姪の次男がNO.8で出ると聞いては、
寄付と共に、知らない顔はできる筈がありません。
 
結果は後半残り14分、10対26の劣勢から
怒涛の反撃でなんと残り5分で、27対26での劇的勝利、
しかも決勝点に直結するトライはNO.8というおまけ付きですから
大興奮、大感激でした。
因みに相手は9年連続・13回目出場の花園常連校、山形中央高校です。
 
高校野球では、かつては元阪神の川藤などプロにも縁のある
古豪とも云われた母校でありましたが、
近年ではラグビーの方が全国区になっているようです。
ラグビー部の創部の歴史は古いのですが、
強くなったのは、現監督の朽木雅文氏を迎えてからと聞いています。
朽木氏と云えば、トヨタ自動車のラグビー部元監督・朽木栄次氏の弟さんです。
 
ラグビーに限らず、多くのスポーツでは、プロ、アマを問わず
指導者による影響が非常に大きいです。
強いチームの指導者の共通点は、
選手の潜在能力を引き出す力に長けているところだと思いますし、
この点では、ビジネスの世界でも全く同様のことが言えると思っております。
 
身を持って感じたのは、初めて販売会社(社員150名)の社長を任された時で、
就任時、いきなり債務超過からのスタートの経験が、
私自身のその後のビジネス人生を決定づける一因になったと言っても
過言ではないと思っています。
 
その頃、考え方の軸の一つに
「人の潜在能力の顕在化率は20%に過ぎない」が、ありました。
 
赤字だから経費削減と決めつけず、人件費以外での無駄を廃し、
むしろ、生産性向上のための経費の増加は厭わずで、
本来のリストラクチャリングを進めて行きました。
当時の当該地域の平均昇給額5,000円前後を、一気に10,000円としたのです。
 
辞令拝命直後の初めての全社員大会で熱く訴えました。
「私もそうだけど、皆さんも能力(潜在)の二割くらいしか出してないでしょう?
それを今期から最低五割アップの三割、
それでもまだ七割も残っているんだから、四割出すことにしましょう」
「今回の昇給はそれを前提にしているし、大丈夫、間違いなく一気に黒字化はできます」
「今は貧乏会社だけれども、必ず小金持ち会社にはなりますよ!」
と明るく、さわやかに、きっぱりと公言したものです。
 
その四ヶ月後、今度は社員の家族を交えた全社員大会(花火大会を利用しての懇親会)で
同様のことを話したのを今でも鮮明に覚えております。
社員の家族の理解と後押しまで、密かに期待していたのです。
思惑通り、病欠、遅刻がほとんどなくなりました。
 
それほど規模の大きくない会社です。
他にも顕在化率を上げるための諸施策は次から次と打って行きました。
 
その一つ、能力開発という点では、職務能力検定制度
(後のリコーのRDP検定制度につながって行くことになる)なるものを手作りで
職種別に、全社員対象として発足させました。
一級、二級、三級とランク付けし、因みに
一級には毎月5000円の職務能力手当を付加したものです。
地域水準まで基本給を一律に上げるのは経営的には無理があったからです。
 
公言した通り、一年目から黒字化となり、以後転勤するまでの五年間、
高額所得法人を維持したものです。
 
この「人の能力の顕在化率は20%にしか過ぎない」という考え方は、
この時から遡ること10年以上も前のこと、
あるセミナーでのこの一言に衝撃を受け、深く脳裏に焼きついたものです。
 
それからかなり後になってからも、こう云った考え方を持つ人が
意外に多いということにも気付かされ、ますます意を強くしたものです。
 
例えばソフトバンクの孫正義氏の著書には
「人間の脳細胞は150億個あるが一生の内で使われるのは10億個に過ぎない」とあります。
潜在能力の顕在化率は極めて低いものなのだ、という同義語として受け止めております。
よほどの斜陽産業でない限り、このような考え方で挑んで行けば
どんな企業でも再生できる筈だとさえ、
大変不遜でお叱りを受けそうですが、密かに心の中では思っております。 

第1回 考え方こそが人生を変える

2011-01-12
昨年は、尖閣諸島沖での中国漁船衝突のビデオ映像の流出事件、
ウィキリークスによる国家機密情報の漏えい事件など
国家間の関係を揺さぶるような事件が相次ぎました。
 
法に反しているのかいないのかが議論の的にもなっていますが、
仮に反していないとしても、例えば、ビデオ映像流出の発信者は
海上保安庁を依願退職し、これから再就職先を探すと言っていますし、
彼の直属の上司から上層部トップまでが何らかの処分も受けました。
今後、彼の家族、親戚縁者、友人との関係は
どうなって行くのか、他人事とは云え、気になるところです。
 
我々の住む日本は本当に良い国だと思います。
自由にものが言え、どんな思想を持っていようと、行動しようと
法に反していなければ許されます。
 
でありますが、そういう自由な社会の中で、
どのような考え方を選択するかによって
自らの人生、運命が決まってしまうということを
理解していない人が少なくないように思えます。
 
私自身の40年間以上の長きにわたるビジネスマン人生を振り返ってみても、
人生に対する考え方、仕事に取り組む心の持ち方が非常に重要であると
思ったものです。
営業、マネージャー、経営トップと立場が変わって行きましたが、
夫々の役割を全うするには、哲学というと大げさかもしれませんが、
ゆるぎない正しい考え方の軸を持たねばならないと思うようになりました。
 
「大下さんの話は長い」と言われたこともありますが
「大下さんの話は分かりやすい」とも度々言われたものです。
話の目的の多くは納得してもらい、行動に移して頂く訳ですから
趣旨のみに止まらず、その背景から始まり、それを実践する意味、
実践することでの効果までを話すことが多いからです。
 
JAL再生の救世主と期待され、代表取締役会長に就かれた
稲盛和夫氏(京セラの創業者、名誉会長)の
経営哲学に「人生の方程式」なるものがあります。
 
人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
 
あるいは
成功=人格・理念×努力×能力
とも言い表わせます。
 
ここでは、「人格、理念」「努力」「能力」を成功の三要素と呼び、
この方程式の中の「能力」とは稲盛氏によると、
主に先天的な知力と体力(健康、運動神経などを含む)を指し、
「能力」には個人差があって、それを0点から100点で表します。
 
「努力」(あるいは熱意)も人によって異なり、
無為徒食して何らなすところのない怠け者から、
我を忘れて仕事に没頭する人までを同様に0点から100点で表します。
ただこの努力は能力とは異なり、先天的なものではないので
自分の意思によって決定できます。
 
つまり、先天的な素質が、仮に並であったとしても、
必死で努力する人は、素質が優れていて努力しない人よりも
圧倒的に大きな業績を上げることができるのです。
 
しかしながら、この三要素の中で最も重要なのは
「人格、理念」(哲学だったり、心の持ち方)であり、
他の要素と違い、マイナス100点からプラス100点まであるのです。
 
高い能力を持ち、激しい情熱で努力したとしても、
その人が自己中心的だったり反社会的であったら、
人生そのものがマイナスとなり、社会にも大きな損害を与えるのです。
間違った考え方で、相当な努力を積み重ねたとしても、
結果はマイナスにしかならないということです。
 
「人生・仕事の結果 = 考え方(-100~100) × 熱意(0~100) × 能力(0~100)」
 
考え方がネガティブであれば、ネガティブな成果しか得られないのです。
正しい考え方(哲学など)を学び、高い能力を身に付け、
一生懸命努力を続けて行けば自ずと良い結果が待っているのです。
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