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大下智のビジネスコラム

弊社常務・大下智・略歴

(株)リコーの国内マーケティング部門において40年以上のキャリアを持つ。
マネージャー
としては、福井リコー敦賀営業所所長を皮切りに、以後
同社営業部長、兵庫リコー営業本部長、岐阜リコー社長、愛知リコー社長、
リコー販売事業本部副本部長、リコー中部社長などを歴任。そのいずれもを
リコーグループのトップ会社へと牽引し、2004年にはダイヤモンド誌の
「日本の営業40人」に選出される。
また、現在、出身地・福井県若狭町のふるさと大使としても活躍中。
                 著書に自身の体験を綴った『リーダーの覚悟』が2018年3月26日発売。

大下智のビジネスコラム【――素描――】 バックナンバー

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【第97回・学び方改革元年】

2019-01-09
明けましておめでとうございます。
本年も思うところを発信して参ります。お付き合い頂ければ幸いです。
 
さて、「働き方改革」が提唱されて以来、今年は
尚一層進んで行くと思います。具体的には、労働時間の短縮、
深夜残業の廃止、そして有給休暇の消化率の向上などです。
この消化率の向上に関しては、年に最低5日は消化することが
法制化されました。弊社も、思い切って、年に一度は、土日、
祭日につなげて3日間を有給休暇とする予定です。
お客様に迷惑がかからないよう計画的にが前提です。
 
この「働き方改革」に関し、企業全体の99%を占める中小企業の
経営者の中には、余計なお世話と思う方々も少なくないと思います。
 
昨年、その中小企業を何十年にもわたって支援しておられる教育機関の
トップと親しくお話しする機会に恵まれた際、「働き方改革は下手をすると
ゆとり教育の再来が懸念されませんか?」と投げかけたところ、間髪入れずに
返ってきた言葉は「ゆとり教育以上に危ないですよ!」です。
このお方同様、人財育成で、ずっと支援し続けている研修会社の主宰も
働き方改革によって、起きている様々な現象を例にあげて
警鐘を鳴らしておられます。共通して、高い志と見識をお持ちのお二人です。
経営者のみならずそこの会社に勤める社員を案じておられるのです。
 
ご存じの方もいらっしゃると思います。かつての古代ローマの政治を
パンとサーカスと揶揄する愚民化政策と言われるものです。
国民にはパン、即ち食料を与え、サーカス、つまり娯楽を与える。
そのことによって、国民は政治に関心を持たなくなり、政府はやりたい放題、
目的に向かうというのです。

悪い政治は愚かな民によって作られる。同様に良い民は良い政治を作る。
これは、福沢諭吉の「学問のすすめ」で教えています。
最も有名な「人は天の上に人を造らず、人の下に人を造らず」のくだりは
人は皆平等であるが、現実は金持ちと貧乏人がいる。これは学ぶ人が
賢者になり学ばない人が愚者になっているということも明確に諭しています。
少々話が回りくどくなりましたが、前述のお二人も、かく言う私も
「働き方改革」を批判しているのではありません。「働き方改革」というのは
そもそも単純に労働時間を減らすといった単純なものではなく
様々な角度から働き方を変えようというものです。政府主導で
「働き方改革」と並行して「賃上げ」を推奨していることからも分かるように
「生産性の向上」が前提にあるのです。
最も大切なそのために何を成すかという文言がないのが残念です。
 
10人いれば10人の、100人いれば100人の生産性の確保は
最低限であり、それを3倍5倍と組織全体の生産性を上げて行き
社員の待遇改善へとつなげて行くのが、リーダーの役割です。
それに欠かせないのが、つまり、「働き方改革」の前提になる
「学び方改革」ではないかと思うのです。既に、大企業の一部では
その「学び方改革」に取り組んでいる企業もあります。もともと人財確保、
人財育成で、優位に立つ大企業が、いち早くそういう取り組みをしているのです。

いわんや、多くの中小企業においては、「働き方改革」を充実させるためにも
今年を「学び方改革元年」と位置づけて、どんな取り組みをどんな方法で実施し
社員の成長を促して行くのかという選択肢があっても良いのではないかと思うのであります。
 

【第96回・人生最高の至福、まさにこれぞクレッシェンド人生】

2018-12-12
一昨日、中小企業の経営者170名のトップが集う講演会の講師を務めました。
場所は、リーガロイヤルホテル小倉です。北は北海道、南は鹿児島から
参加されるとの情報、まさかの天変地異にも備え、前泊しました。
 
主催は日創研(日本創造教育研究所)の田舞塾です。
きっかけは、ダイヤモンド社から三月に上梓した「リーダーの覚悟」から始まり
その際、お世話頂いた編集長の紹介で、別の出版社の編集長を紹介されました。
月刊誌「理念と経営」に来月から始まるコラム欄、“リーダーの作法”として
連載することが決まったのですが、それを傘下にしているのが日創研であります。
 
講演依頼を受けた直後、たまたま、出会った友人に、このことを話しますと
「何!俺も息子も日創研で勉強して来たけど、その“田舞塾”ってのは
全国から集うパワー全開の人達ばっかりだよ。えらいところから講演依頼が来たな」
と言います。深く考えず、日程的には、特に問題はないと受けたのですが
主催者側としては、私のプロフイール、著書などで判断しているとのことで
後は、依頼者の期待に応えるべく、それに向かって備えました。
 
幸いなことに、1ヶ月前、弊社75周年記念の一大イベント(11月7日、8日)の初日
“ミカワより感謝を込めて075~クレッシェンド人生を生きる~”とのタイトルで
講演をしたのはご承知の通りです。これをベースに、対象者が中小企業のトップに
相応しい内容に作り替えればOKと、タカをくくっていたのですが、あにはからんや
その考えは、極めて甘っちょろいことに気づきました。ストーリーの組み立てを
まるっきり変えました。また、これは講演終了後に分かったことですが
対象が中小企業と言っても業界はさまざまで、現実に、製造、販売、卸、小売
飲食店、サービス、変わったところではマジシャン養成会社もありました。
時間通り13時40分に始まり、時間通り15時10分ちょうどで終わりました。
それから20分おいて15時30分から17時まで質疑応答です。
 
話は前後しますが、この会社のトップは田舞徳太郎先生です。
講演前に20分ほどお話しました。思っていた通りの人格者でありました。
また、どんなお話をしても、よく知っておられ、私より年長ではありますが
心身共に若さが溢れていました。その田舞先生が自ら進行をされます。
「はい、じゃあ大下先生に質問して下さい。」瞬時に数名の手が挙がります。
「はい、○○さん」と親しく名前を呼ばれます。いろいろな質問、想定外の
質問も出ましたが、10人は軽く超える質問者に私の思うところをすべて話しました。
 
事務局に聞いたところ、全国でこの田舞塾で勉強する人は
「毎月1年間、このセミナーをはじめ、メンバーの会社訪問も含めた一連の
研修カリキュラムの会員になっていて、その数は、200人強」と言います。
高額な会費にもかかわらず、自らの意志で勉強されていますから、その受講態度には
熱い向上心がみなぎっています。講演終了後の20分の時間も、私との名刺交換と
拙著を携えてのサイン要請のために列をなしてくれるのです。
結局、この20分間だけでは、とても対応出来ず、質疑応答終了の後も
30分ほど応じました。私ごときに、こんな対応をしてくれるのか、もう二度とないだろう
と思える人生最高の至福の時でありました。

第95回・思っただけでは何ともならないが、やった分だけは結果が出る。

2018-11-14
弊社、ミカワリコピー販売株式会社75周年を記念する
「フェア&セミナー」を終えました。
その翌日、何とも表現し難い心地よい目覚めです。
まだ陽がのぼらないうちに、このコラムを書きました。
 
今回は、初日に基調講演を予定していたのですが
講師の都合で日程が二日目になり初日を空けてはならないと
不肖私が担当することになったのです。主催者側が基調講演というのは
おこがましいということで「ミカワより感謝を込めて075」との
タイトルで話すことになりました。今回の開催は1年以上前に会場をおさえました。
150名聴講可能なセミナールームも確保出来ました。
後は、タイトル通り「感謝の心を込めたお話を、どうお客様に
お届けすることが出来るか」です。内容をどうするのか?どのような
ストーリーにするのか?プレゼンのスタイルはどのような形が望ましいか?
思い起こせば、5年前にはそこまでは考えていなかったです。
 
考え抜いた末、どう整理したのかを明かしますと、内容は75年の歴史の中で
自分が常務としての立場で関わった足かけ8年、言い換えれば歴史の一割の期間
地味ながら実践して来たことのありのままを伝え、今から先、ミカワリコピーがどんな考え方で
どのような方向を目指して行くのかを説明しました。
 
インターネット出現以来、更にスピードを増した変化を見据え、実践して来たこと
そして実践しようとしていることは、きっとヒントになる筈
いや、ならずともヒントを生むきっかけにはなると確信してのスタートです。
前回は、70時間くらい時間をかけたと思っています。今回は?と聞かれれば
”間違いなく100時間以上です!”と言い切れます。
 
物語のストーリーは「まだ駆け出しのビジネスマンが、第二のふるさとミカワから
修行に旅立ち、待ち受ける数々の修行、荒行を体験。
還暦を機に「リターンtoミカワ」つまり、古巣ミカワに帰って来て「自分と接することで
その人が変わる。会社も変わる。そのきっかけになることが、今考える
クレッシェンド人生を生きること」と定義したのです。

プレゼンのスタイルでありますが、これは私にとっては新しい挑戦でした。
スティーブ、ジョブズとは言わずとも、パソコンの前に張り付くことだけは避けるべきで
そうでなければ、「感謝の心を届けることはできない」と自分に言い聞かせました。
「パワーポイントの一枚一枚は、極めてシンプルにし、文字で伝えるのではなく
大下さんの生の言葉、これが一番伝わるんですよ」とのアドバイスを素直に受け入れました。
これには何の異論もありませんが、「ステージを歩き回って下さい。遠隔操作で
言葉に合わせてさり気なく画面を変えて下さい」と続けるのです。
それを70歳のおじいさんに求めるのかと言いつつも、いつもの「やりたい」ではなく
「やるべき」がここでも優先します。本番の前日には、これまでやったことが一度もない
「通しの、つまり1時間25分」のリハーサルもやりました。
仲間が「常務、めちゃめちゃかっこいいですよ。完璧です」とお世辞を言ってくれました。
 
当日、満員御礼状態の中、ステージに立った時の、あの「わくわく感」はハンパなかったです。
この講演を終えた感慨は「良かったぁ!やっぱり“思っただけでは何ともならないが
やった分だけ結果が出る。”」でありました。
お客様に感謝、そして支援してくれた仲間に感謝です。ありがとうございます!

第94回・コラムやセミナーから得たもの

2018-10-10
このビジネスコラムも、後、数回で当初の目標、百回を数えます。
一番の狙いは、お客様が当社に関心を持って下さり
出来ればファンになって頂くという勝手な考えでありました。
情報の提供ということに関しては、少しはお役に立つこともあったかもしれません。
何より、当初の目的より遥かに大きな収穫は、自分自身のためになっているという気付きです。
それは予想もしないくらいの大きなものです。
 
先ず、日常の何気ない出来事にも注意深く見ることが多くなりましたし
人の話もよく聴くようになりました。もちろん、文章を書く過程で
不確かな情報は、きちんと調べ、本も以前より遥かに多く、またジャンルも格段に広がりました。
そして、文章に限って言えば、間違いやすい言葉には、かなりの神経を尖らせて来たつもりです。
ご参考までに、私が誤用していた言葉も含め、以下に幾つかご紹介します。
 
先ずは「流れに棹さす」です。
棹を操って流れに乗って舟を進める、言い換えれば機会を掴んで
時流に乗るという意味であって、「時流に逆らう」という意味ではありません。
 
「役不足」、これも挨拶などで使われますが、「私では役不足ですが~」
という使い方は間違いです。これは時々見かけます。
そもそもの意味は、「私の力量でこの仕事かい?」という正反対の意味になります。
正しい使い方は「役不足かもしれませんが、この仕事引き受けて頂けませんか?」
というような場面で使う言葉です。
 
「気が置けない」は何でも話が出来る仲という意味で、信用できないではありません。
また、「的を得る」ではなく「的を射る」です。文章にするとちゃんと書けているのに
話している中で「的を得る」と恥ずかしい思いをしたことがあります。
 
危うく誤用しかけた「閑話休題」も間違いやすいです。
正しい意味は無駄話は止めて本題に戻る場合に「接続詞的」に使われるべきところを
今から無駄話、あるいはコーヒーブレイク的に使おうとして、うん?ちょっと待てよと
正しいかどうかを調べ、正しい意味を理解した経緯もあります。
 
そして、日常よく使われてはいるものの、かなりの高い確率で
間違って使われているのが「確信犯」です。
「間違っていると知りながら、あるいはそれは悪いことだと分かっていながら
言ったり、やってしまうこと」と解釈している人が非常に多いことです。
正しい使い方は「間違い、あるいは良くないことなのに正しい、良いことだ」
と信じ込んでの言動ですから根が深いです。
この間違いやすい言葉の横綱級とも言える「確信犯」については、若い時から
拡大解釈をして自分自身を戒めて来たつもりです。
 
つまり、重要な場面においては、大した見識もない自分の浅はかな判断で正しい
正しくないの判断をしてはならない、自己認識だけに頼らず、他人の見解も
積極的に求めるという真摯な姿勢を持ち続けなければいけない思ったのです。
 
地位が上がるに従い、部下は言い難いことを言わず、間違いを
指摘されることが少なくなる可能性が高まって行きます。
今春の「リーダーの覚悟」上梓の過程では、出版社の編集長や
ライターの指摘も、非常に勉強になりました。
特別、私に才能がある訳ではありません。
八年前にチャンスを頂いたことに感謝、感謝です。
今後も、多少なりともお役に立つよう精進して参りますので
どうぞお付き合い下さいます様よろしくお願い致します。

第93回・日々進化から時々進化へ

2018-09-12
日々進化はよく使われる言葉です。
昨日より今日、今日より明日と、日々に成長して行く
という意味ですが技術革新に関しては、秒針分歩という言葉が
使われることが多くなって来ました。
先日、シリコンバレーへの視察から帰って来たIT系の会社の社長が
ITの技術に関し、「過去の5年とこれからの5年の進化のスピードは
比較にならないスピードで進化する」と熱く話していました。
これまで何回も、視察に出かけている彼の言葉ですから
IT関連の進化の凄まじさは、ITに疎い私でも、新聞、雑誌、テレビ
書籍などを通じて感じてはいても、あらためて強い衝撃を受けたものです。
言うまでもなく、インターネットの出現、普及は、あらゆる分野を大きく変えました。
ビジネス界でも、リアルvsWEBの構図が鮮明になって来ています。
アマゾンに代表されるようにWEBが、瞬時にこれまでのリアルの代表
とも言うべき有名百貨店、あるいは流通での二強と言われるセブンイレブンと
イオンの経営にも、大きな影響を与えています。
 
分かり易い話をします。
ご承知の通り、不肖私が半年前に「リーダーの覚悟」を上梓しました。
一か月ほど前、ダイモンド企画の編集長に「今、何冊売れていますか?」
と訊いたところ、「だいたい・・冊くらいです」と言います。
もちろん、在庫冊数はすぐに分かるのですが、それには、市中在庫が
含まれていませんから、彼の言う「アマゾンでの売れ行き」で
実際の販売冊数が分かると言うのです。
何と「アマゾンのウエイトは10%を占める」と言います。
全国の書店の数は12500軒、10年で27%も減っています。
確かに、自身の書籍に限っての購買行動を振り返れば
90%はアマゾンを利用していますから、その比率と合致します。

また書籍に限らず、ホテルなどの手配は、言うに及ばず
最近の例では、人の手を借りながらではありますが、我家の
給湯器の故障、食洗機の故障の際、取り付け作業なども含めて
50万円以上かかると思っていたのが、30万台で同等以上の
品質をも保って解決できたという直近の例もあります。
車両保険も年間20万円近くの支払いが、14万円を
大きく切る契約に切り替わりました。このように、自分の生活に
直接関わるところでさえ、大きな変化が起きているのです。
需要が伸びない世の中にあって、供給元がネットを筆頭に絞られて行けば
選ばれない供給元は衰退し、市場から消え去るしか道はなくなります。
あらためて言うまでもなく、インターネットの出現、その中での
アマゾンと言うガリバーの日本上陸は、あらゆる業界において
死活問題を引き起こすほどの大きな影響力を持っているのです。
 
何か月か前に目にした雑誌の記事で、大前研一は
「あらゆる業界において今の業態のまま、進んで行くとしたら
10年先には、ほとんどの企業が存在しない」と言っています。
アマゾンをはじめWEBでなきゃダメということを言うつもりはありません。
因みに、リアルでも最も成長している会社と言えば
27期増収増益のドンキホーテです。「ドンキせどり」と呼ばれる
ドンキで仕入れてアマゾンで売る、という影響だけではあるまいと
ドンキをのぞいてみますと、店内の様相が二強のスタイルとはまるで違います。
社内において、「10年先を見据えた今、何を成すべきかを考えよう」と
口酸っぱく言い、遅ればせながらも着手を急いでいるのにはそういう背景があるのです。

第92回・よおっ!機嫌ようやってるか?

2018-08-08
経営トップが、たとえば社内のトイレで部下に出くわした時
どういう声をかけるでしょうか?
自分の場合は、「よおっ!機嫌ようやってるか?」です。
目先の業績より、もっと大切なのは、職場が社員にとって
楽しい所であるべきと常々思っているからです。
もちろん、際立って良い成果をあげている社員、褒めるに値する
社員には、「よお頑張ってくれてるね」といった言葉も忘れません。
悩んで思いつめたりする社員にならないよう、意識して冗談を言っていました。

リーダーたる者、部下の前で暗い顔を見せるのはいけません。
月次の業績が悪い時であっても、決して暗い気持ちにさせてはならない
と戒めていました。
朝礼の冒頭、「前月は、お客様が悪かったよな?」と切り出し
「だってそうだろう?買って下さい。導入して下さいと熱心に営業しても
いらん、買わん、と断ったのはお客様。そりゃあお客様が悪いわ!」
という言葉を受け、何か言いたそうな社員の方を見て
「だけどなあ、我々も反省せなあかん。そもそも我々の仕事は
お客様の潜在的な経営課題、業務課題を浮き彫りにして
その解決策を一緒に考え、解決するのが仕事。そこが
不足しとったということ。そこら辺をよう考えて今月はやろうやないか。」
という感じです。
 
私の長きにわたる最大の自慢は、自分の部下、「仲間」という
表現をいつも使って来たが、鬱病にかかった人は一人もいないことです。
仕事で鬱なんて、本当に詰まらないと思います。
「職場は元気で明るく、楽しく」をずっと掲げて来た、とは
出口治明氏(ライフネット生命創業者)の言葉ですがまさに同感です。
それには、先ずリーダー自らが、元気で明るく・楽しい、を
表情・言動で示す必要があります。
 
面白い言葉を入手したので紹介します。参考になれば幸いです。
 
「18歳と81歳の違い」
・道路を暴走するのが18歳、逆走するのが81歳
・心がもろいのが18歳、骨がもろいのが81歳
・偏差値が気になるのが18歳、血糖値が気になるのが81歳
・恋に溺れるのが18歳、風呂で溺れるのが81歳
・まだ何も知らないのが18歳、もう何も覚えていないのが81歳
・東京オリンピックに出たいと思うのが18歳、東京オリンピックまで
 生きたいと思うのが81歳
・自分探しの旅をしているのが18歳、
 出かけたまま分からなくなって皆が探しているのが81歳
 
笑っている場合ではない年齢(あと10年でその年齢)なのに
思いっきり笑っちゃいました。いったい、こんな面白い言葉
誰が考えたのかと、調べてみますと、ご存じ「笑点」です。
なるほど、因みに、自分探しの~の発案者は林家木久扇ですから頷けます。
ついでに、それに乗っかって、いろいろ考える人がいるものです。
EXILEとEXCELの違いです。

集中トレーニングで上手くなるのがEXCEL
ChooChooTRAINが上手いのがEXILE。
 
リーダーの資質として、「ユーモアがあるか」は非常に重要な
ファクターだと思います。私のように「俺の話は9割が冗談。
よく聞いてないと真実の1割を聞き逃すよ」なんて傲慢な発言には
ご不満もあった仲間もいたかと思いますが、何回も発した言葉であります。
ことほどさようにいい加減な一面を持った上司でした。
「大下君は本当に明るいねえ」としか言ってくれなかった元上司の
副社長K氏、実はリーダーとして最も重要な資質を褒めて下さっていたとは・・
気づいたのはずっと後のことです。

第91回・西野ジャパン、最後の10分間を決勝トーナメントに生かす

2018-07-11
今回のW杯、番狂わせや一流選手の早々の敗退に加え
奇跡的ともいえるような戦い方で一次リーグ突破と見所の多い
試合が目立ちました。そのうちの一つが、西野ジャパンの戦いぶりです。
まさかと思えるコロンビア戦での勝利、続く二試合目はセネガルとの引き分け
迎えたポーランド戦は、ご承知の通り、胸のすくようなとは表現し難くも
敗戦ながら決勝トーナメント戦の権利を勝ち取ったのです。
決勝のベルギー戦でも、前半戦0対0の後、後半開始早々の7分で
2点を先取した時には、ベスト8は現実のものになると思いましたし
アディショナルタイム時でさえ、PK戦で勝利しベスト8入りを果たすと
思ったものです。
 
結果は、残り2分で決勝点を取られましたが大健闘と言ってよい
戦いでありました。海外のメディアや国内のサッカーに関わる一部の人からも
批判が出ていたポーランド戦での”残り10分間“を、何とか肯定的に
受け止めようにも、もやもや気分がなかなか払拭できずにいました。
野球にも「敬遠」という戦法ありと正当化しても、きっと記憶に残っている方も
いらっしゃると思いますが、当時星稜高校の松井選手が、2回戦の対戦相手
明徳義塾から5打席連続で敬遠され、星稜が敗退した場面が蘇ります。
野球に限らず、例えば柔道でも守勢に回ってばかりで攻撃を仕掛けないと
注意を受け、1本とか技ありで決まらない場合は、それを理由に勝敗を決します。
他の競技にも、次の対戦相手を意識しての無気力試合があったようにも思います。
高校野球の選手宣誓での文言には、決まり文句のように
「スポーツマンシップにのっとり正々堂々と戦います」があります。正々堂々とは
ルールにのっとり全力で戦うという意味です。10分間にわたるボール回しが
フェアプレイで、且つ全力なのか、5打席連続敬遠が全力なのかを問われても
答える自信がありません。今回、日本とセネガルが、勝ち点4、得失点差1
総得点4まで同じで、今回の大会からフェアプレイポイントを加えたことで
これが明暗を分けることになりました。ボール回しが、反則に該当するならともかく
ラフプレイが少ないことが評価されることには何ら問題はないと思っては見ても
もやもや気分は残ります。
ストンと腹おちしたのは、次の日曜日の「関口宏のサンデーモーニング」での
あるコメンテーターの一言、「W杯は西野監督に託したのだ。
どんな戦法であろうと周りがとやかく言うことではない」であります。
これをビジネスに当てはめると更によく理解できます。

近年、我国においても、CEO(最高経営責任者)に加えて
COO(最高執行責任者)を任ずる企業が増えて来ました。
ごく最近、話題になっているジョンソンエンドジョンソンの元日本法人社長
カルビーの会長として八期連続増収増益など圧倒的な業績で知られる
松本晃氏が、何とライザップの代表取締役COOに任じられたのです。
CEOはCOOに対して戦い方に関して、とやかく言ってはいけません。
驚くようなニュースが飛び込んで来ました。
日本のサッカー史に残る戦いぶりを見せ、殊勲者でもある西野監督が
7月末の任期満了を持って退任するという報が流れて来ました。
誠に残念です。日本サッカー協会の田嶋会長は、いわばCEO。
人事はCEOの専権事項であります。何も言わずに
次のCOO(監督)に期待するしかないようです。

第90回・伸びしろを埋めて行く過程で新たな伸びしろが発見できる

2018-06-13
10年前にIT系一部上場会社を脱サラして起業した知人と
食事する機会がありました。東京に事業所があり、「今年は大きく躍進」
と言う見通しも、裏づけのあるものでした。その彼曰く、「大下さんは
この10年で更にパワーアップしましたね。」と言います。
「70を超え、いつの間にかシルバーシートに何の抵抗もなく
座るじじいに、パワーアップもないだろう?」と返すと
「お世辞じゃないですよ」と真顔で話します。
楽しいひと時の後、彼が言ったパワーアップに関し、限りなく
100パーセント近くお世辞と受け止めてはいても、「ひょっとして、本当に
そう感じたのではないか?そうであるとしたら何が原因か?」と考えたのです。
今も、現役並みに仕事に携わってますが、現役時代と異なるところは
必ずしも生産性に直結しないコミュニケーションが増えているというところでしょうか。
その代表的なのが、このビジネスコラムです。
 
8年前、ホームページリニューアルの際「100回続けましょう」
と言われ、スタートしたことは既報の通りです。
このコラムの目的の一番目は、お客様へのお役立ちツール
そして2番目は社員、特に営業マンに対しての話材提供と教育
ドアノックツールとしての位置づけです。途中でハッと気付いたのが
これらをはるかに凌ぐ自己研鑽のための手段です。
1ヶ月に1回とはいえ、お客様にほんの少しであっても「有益な情報」
と支持されたい、お役に立ちたい。そのための時間と労力そして時には
多少の資金はまったく苦になりません。むしろ、肯定的な感想、ご意見で
モチベーションは高まります。発信の基準は、「自分に納得感がある」で
「自らのビジネスコラムの掟」を満たしているが当然含まれます。
あらためて「ビジネスコラムの掟」を以下に記します。
 
1.ビジネスに関わる内容であること。
2.長さが1300~1400文字であること。
3.事象とか、本などからの引用はOKも、自分が体験、見聞きしたことであること。
4.主張が入っていること。
 
これらを満たすためには、行動の習慣を変える必要があります。
 
①さまざまな事象に関心を持ち、漫然とではなくしっかり見聞きする。
②人の話をよく聴く。
③題材になるキーワードをメモする。
④疑問を感じたり、調べる必要があれば行動に移す。
⑤辞書、ネット、書籍で確認したり、現場で確認する。
 
これらが更に、好奇心を駆り立て、当初の目的とはまるで違う
ジャンルへと関心が広がって行きます。発信の10日前になると
モチベーションも上がり、書き始めますが、新たに調べ直しもします。
こういうことが習慣になれば、誰でも成長して行きます。
弊社の仕入先から、「ミカワさんには伸びしろが沢山ありますね?」
と言われます。その度に「おかげ様で伸びしろだらけです」と返します。
この「伸びしろ」の意味、調べてみますと、組織や個人が成長して
行く可能性の大きさをいうとあります。何年か前から「会社と社員の
伸びしろを埋める」ために時間と労力とお金を注いで来ましたが
会社にも社員にも伸びしろがいっぱいあることが分かりました。
伸びしろを埋めて行く過程で新たな伸びしろが発見できたのです。
どんなに優れた人間であっても知らないことだらけです。
むしろ知らないことが分かった時が成長の始まりです。
会社も社員も今がその時、年齢に関係なくパワーアップできるのです。

第89回・行間を読むってことは?

2018-05-09
ベストセラーになっている本に「君たちはどう生きるか」があります。
実はこの本、私が生まれる10年前に刊行されたものを
今風に書き改め、既に210万部と驚異的な売れ行きです。
ただ、私的には漫画本(170万部)、文庫本(40万部)の
内訳には大いに不満です。
読み終えた直後の感想は、久々に良い本に巡り合えたです。
たぶん先に漫画本を読んでたら、これほどの感動はなかったと思っています。
クライマックスはコペル君が自身の取ってしまった行動
(結果的には友達への裏切り)を振り返り、悩み、苦しんだ末
何でも相談に乗ってくれるおじさんのアドバイスを受けて立ち直るところです。
漫画本ではこのあたりをどう表現しているかが興味深いところでしたが
文庫本では数時間を要したものが、漫画本では一時間余りで読めてしまいます。
因みに、この本の主題は「人は自らの意志で自分を決定できる。
だから過ちであっても、自ら修復へ向かう行動をも決定できる」であります。
感想は、コペル君が悩み抜いたことは漫画本でも分かりますが、
苦悩の深さ、微妙な心の動き、揺れは漫画本で読み取ることは
難しいですが、主要なところでは数ページにわたる文章が見事に補完しています。
先に文庫本を読んでいるので、どれくらいの差があるのかは
断定できないというのが本音です。
こういう類の本では、作者の真意を伝えきれない、せっかくの名著だけに
もったいないというのが率直な気持ちですが、一時間余りで
読めてしまう魅力も若者には受けるのでしょう。
世界的なロングセラーに「七つの習慣」がありますが、これにも
漫画本が出ています。文庫本は481ページです。私は3回読みました。
3回読まねば理解できなかったからです。
私の場合は、更に「七つの習慣の研修」のオブザーブとしても参加して
やっと語ることが出来るようになりました。
また、これもかなり古くからの超ロングセラーで、駆け出しの頃からの
バイブルでもある、カーネギーの「人を動かす」にも、何年か前に漫画本が出ています。
いつかの朝礼で、行間の話をした直後、「行間ってなんですか?」と
訊かれたことがあります。そのとき答えたことを以下に記します。
「行間というのは、行と行の間、そこには何も書いてはいないが、書いてない
作者の想いだ。行間を読むは、書物に限ったことではなく、コミュニケーションにも
使われる。言葉には出ていないが、相手の真意を読み取ることだ。
過去のコラムでも触れたことがある鳥取大学発のビジネスマンとしての
人間力を構成する五つの要素に、知力、体力、実践力、分析力、
コミュニケーション力があるが、他の四つの要素を下支えするのが
コミュニケーション力であり、最も重要な要素だ。優れたコミュニケーションとは
互いの言葉だけではなく、その言葉の背景にあるものとか表情、所作、
語り口などのすべてから真意を掴めること、コミュニケーションにおける行間を
読む力と言い換えても良いのではないかと思う。
この力は、何で磨かれるのかであるが、その一つが行間で想像を
膨らませる絶好の機会を与えてくれる読書が最も効果的だと思う。」
との説明で理解をしてくれたようです。
これまで、幾度も自分への投資について語って来ましたが、
1、自分のお金をつかうこと  2、自分の時間を使うこと
3、自分の労力を使うこととの定義を、漫画本は、満たしていないので
自分への投資には不十分と思うのです。

 

第88回・親父の背中をどう見せるのか?

2018-04-11
初めて自分の書いたものが公衆の目に晒されたのが、もう20年も前になります。
「時代を拓く若手経営者」と題したシリーズに掲載の目的で、岐阜新聞の
記者からの取材時、「ところで社長の趣味は?」と問われ、ゴルフと答えるには
下手すぎる。と言って夢中になっていたのは仕事ですが「仕事です!」なんて
不遜な言葉を発する訳にはいきません。ふと50歳になる100日前から
思うところあって毎日一つのテーマで文章を書き続け、そのまま誕生日を過ぎても
続けていることに気付き「エッセイかな?」と言って、少し見せると
「これ、いいじゃないですか。実は“素描”というコラム欄が長年続いています。
 そこに毎週一回2ヶ月間(9回)、出来ればプラベートな内容でお願いします」
と言われたのが始まりです。
これがきっかけで、次の任地、愛知リコーの社員に一時も早く「自分の素顔」を
理解してもらうツールとして{社長のブログ}なるものをアップしました。
そして今、足かけ8年間のこのビジネスコラムをベースに、ビジネスマンとしての
集大成「リーダーの覚悟」、サブタイトルをTRY×TRY×TRYとして
上梓するに至ったのです。
早速これをお得意先の、弊社と同じ二川地区に拠点を構える株式会社ワイエムジー
(前月、ものづくり大賞を豊橋商工会議所より受賞)の山本社長にお届けすべく
訪問しました。 社長との会話が弾み「実は~」と山本社長に見せられたのが、
なんと創業以来、奥様との手紙のやり取りの束です。同席した、創業時からの
お付き合いいただいている弊社顧問の鈴木が「社長、これこそ本にして出版すれば
いいじゃないですか」という言葉に対し、少し照れながら「私が死んでから
息子たちが読めば良いと思っているんですよ」と言われました。

ところで、最近の私の小さな楽しみの一つが、日本経済新聞の私の履歴書に
出て来る、ジャパネットたかたの創業者高田明氏の自伝です。
一目惚れで結婚した恵子夫人との仕事での関わりの一端が興味深いです。
第6回の内容は、大手カメラ店に価格面で、熾烈な戦いを強いられたのに対し
朝受注、当日仕上げ、というスピードで差別化し、見事に価格勝負を回避して
次の戦略(ハンディカムの特約店としての圧倒的な地位を築く)で大勝利を
収めた直前の一節です。
「人口1万人ぐらいの町ごとに現像所を作って、日本のあちこちに
広げられたら面白いね」と恵子とよく話したものだ。こういうと私が全て
切り盛りしていたイメージがあるが新しい機械が入るまで妻は子どもを
寝かせた後、毎日、午前1~2時ごろまで現像作業をしていた。妻が言うには
「あなたはいつも夜に撮影から帰るとお酒を飲んで畳に寝ていた」
確かに。でも毎日ではなかった。
そのあたりから高田氏の大躍進が始まって行くのですが、後に副社長を
務めることになる奥様の活躍も楽しみです。成長の陰には必ずと
言っていいくらい、大躍進を支える人が介在するようです。
前述した山本社長がやがて後継者として託すご子息に伝えたい経営者としての
姿勢、考え方など、またそれらを承継する立場から最も受け入れやすいのが
あの分厚い束の手紙のやり取りだと思うのです。
中小企業の事業承継で最も重要なことの一つに親父の背中を見せることがあります。
まさにこれこそが、それを具現化する最高のツールでありやがてこの手紙の束が
威力を発揮する時が必ず来ると思うのです。
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